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第12回 「島武」

今週は千葉県銚子は犬吠埼にある「島武」を訪問。
銚子電鉄・犬吠埼駅から徒歩1分にあるこの店はとのかくのデカネタでメジャーな店である。
駐車場に並ぶ車を見ると「千葉」ナンバーはもちろんのこと、「品川」「湘南」「栃木」と実にバラエティ。わざわざ遠方より訪れる人が多い店、ということはこの店には何かがあるわけだ。

その何かを求めて店に入ってみる。
いかにも漁港にありがちな雰囲気がプンプンと漂っている。
漁港付近の回転寿司屋というのはネタが新鮮であればそれだけでOKという感じがありありと伝わってくる。
とにかくまず席に着く。

目の前を廻る皿は……と見るとこれがなんつーか、とにかくデカイ
私も数多くのデカネタ回転寿司屋に行っているが、それらの店とはあきらかに違う。
何が違うかというとデカネタの質が違うのである。
普通のデカネタというのは「こんなに大きいんだ」と感心したり驚いたりするもんだが、
ここのデカネタはあまりに大ざっぱ
ネタもきれいにきっつけされているわけではなく、ブツ切りテイストで、 丸めたシャリの上にとにかくでかーく切ったネタが乗っているという感じなのだ。
これが荒くれ者の漁港テイストなのか?
恐るべし島武
わざわざ遠方から集まってくるのもよくわかる。
皆、怖いものみたさでやってくるのだろう。
見ての通り、おそろしいくらいのデカネタ、デカ盛りである。

     
 
サーモン 315円 
 
しらうお 315円
 
うに 315円

中でも特におそれらているネタがある。
絶対に一口では食べられない、女性には相当厳しい、もはや寿司かどうかもわからない、 とにもかくにも超インパクトネタ
わけのわからない存在感ならば間違いなく日本一というこのネタだ。
それがこの大タコ(315円)である。
断っておくがこれはブツ切りのタコの刺身ではない。
皿からはみ出すほどデカくて、しかも肉厚……というかただの足一本のネタで、その下にはちゃんとシャリがある。つまり寿司として提供されているネタなのだ。
このネタ見たさに来る人も数多くいそうである。
だが、果たして食べられるのか?

覚悟を決めてタコ足を口に入れてみる。
噛み切れそうだが噛み切れない。仕方なしにもうちょっと口に入れる。
もう口腔内はいっぱいである。
というわけで、半分は口の中、もう半分は口の外、という状態でタコ半分が食べ終わるのを待つ。だがデカイのでどうにも時間が掛かってしまう。なんとか1貫食べ終わってもまだもう1貫あると思うと泣けてくる。
食べにくさでいっても日本一間違いなしのネタだろう。
これが島武流ということだ。
ちなみに店のご主人曰く「デカイネタは誰でも切れるが、うちは美味しいものをデカく切る
だそうだ。
デカくは切るが切り方には無頓着なんである。
ご主人は漁師だということなので、豪快な感じでバサッといくのだろう。

そして、接客も島武流である。
店にはただならぬ雰囲気が漂っており、 その雰囲気を醸し出しているのがレジに座っているおかみさんだなのだが、この女将が 客の注文が入るたびにホールのねえちゃんたちに指示を出し、ギロッとにらみをきかせているのだ。
まるで老舗の女将かというような風情は十分に存在感があり、店を完全に仕切っている。

ここまではいい。
問題は注文が入ったときにその皿がレーンを流れていれば、その皿が出されるところだ。
この店は裏の厨房で握るタイプの店なので、その皿を探し出して持ってくるのはホール係ということになる。レーンが裏に隠れたときにサッと行って、さも握りたてを持ってきたように振る舞うのがおそろしい。そんなのバレてまんがな。
で、その指示を出しているのがおかみさんなのだ。
うーむ、おそるべし。
特にこの傾向は高価な大トロだとかエンガワだとかに飛び出されるので、まったく侮れない。
「島武」に普通を求めてはいけないのだ。
ある意味、接客もおどろきということで、怖いもの見たさの方におすすめしたい。

今回の評価

「島武」
住所:千葉県銚子市天王台10195-1
電話:0479-22-2862
営業時間:11:30〜20:00
定休日:火曜日